本事例は、暖房機器内部の電子基板を封止する難燃性ケースの加工事例です。万が一、内部でスパークなどが発生した場合にも対応できるよう、材質にはPC/ABSアロイ材を採用し、電子基板を収納する絶縁カバーとして使用されています。
本製品は内部が空洞構造で、かつ薄肉形状のため、樹脂が末端まで行き渡りにくく、ショートショットが発生しやすい点が課題でした。さらに、4個取り金型による量産対応では、各キャビティへ均一に樹脂を流す必要があり、高度な流動バランス設計が求められました。
そこで当社では、ゲート位置・サイズ・ランナー設計を最適化し、4個取りでも均一に充填できるようにしました。これにより、薄肉部でも安定した成形品質を確保し、生産性向上にも貢献しています。
また、本製品は抜きテーパーが少ないため、離型時に側面や内側へ擦れ傷が発生しやすい形状でしたが、金型表面処理や成形条件の最適化により、スレのない美しい仕上がりを実現しました。

