大型筒状容器の一体成形によるコストダウンおよび機能性の向上
Before
本事例は、OA機器業界向けに使用される全長510mmの大型筒状容器の成形に関する課題解決事例です。
当初の構造は、半円形状の部品を2分割で成形し、それらを後工程で溶着する方式が採用されていました。材質はABS/HIPSです。
しかし、この構成では以下の課題がありました。
・溶着工程が必要となり、製造コストが増加する
・溶着部に段差が発生しやすく、外観および機能面に影響が出る
・気密性の確保が難しく、品質のばらつきが生じやすい
また、製品は容器容量を最大限に確保するため、抜き勾配がわずか0.1度という非常に厳しい設計条件となっており、特にHIPS材では離形不良のリスクが高い点も大きな課題でした。
After
これらの課題に対し、当社では筒状形状での一体成形をご提案しました。
2分割構造を廃止し、全長510mm・φ105mmの大型筒状容器を一体で成形することで、溶着工程そのものを不要としています。
その結果、以下の効果を得ることができました。
・溶着工程削減による大幅なコストダウン
・段差やリークのない高い気密性と品質安定化
・容器内面の平滑化による機能性向上(粉体の目詰まり防止)
・長尺・低抜き勾配という高難易度形状の量産化を実現
構造見直しと金型技術を組み合わせることで、コストダウンと機能性向上を同時に実現しています。

