インサート「レス」によるコストダウン
Before
本事例は、暖房機器向け吸気口部品における成形構造の見直しに関する事例です。従来の構造では、フィルター部分とプラスチック部分が別々で、射出成形工程で金型内にフィルター部分をインサートすることで、一体化する工法が採用されていました。この工法では、以下の課題が発生していました。
・金型内へのインサート作業が必要となり、加工コストおよび工数が増加する
・インサート時にフィルター部分の位置ズレが生じやすく、外観品質や機能性に影響が出る
さらに、フィルター部には微細なメッシュ形状が求められ、成形時にはガスやヤニの発生による不良リスクが高く、安定した量産が難しい状況でした。
After
これらの課題に対し、当社ではインサートを使用しない一体成形(インサートレス化)をご提案しました。2部品構成とインサート工程を廃止し、メッシュ部を含めた一体成形とすることで、工程の簡素化を図っています。
また、微細メッシュ形状で問題となりやすいガス滞留やヤニの付着に対しては、特殊鋼材を金型に採用することでガス抜き性能を向上させ、より安定した成形品質を実現しました。これにより、バリやショートといった成形不良を抑制し、吸気口部品に必要な高い開口率を安定して確保しています。
さらに、成形の安定化により全自動成形が可能となり、生産性の向上と作業工数の削減を実現しました。ガス・ヤニの発生を抑える独自技術との組み合わせにより、金型メンテナンス頻度も低減し、ランニングコストの削減にも大きく貢献しています。
構造変更と金型技術の最適化により、品質向上とコストダウンを同時に実現しています。
