本事例は、産業・FA機器の操作・表示部に使用される導光体部品です。サイズは30×25×15mmとコンパクトながら、光学的な透過性、過酷な産業環境に耐えうる機械的強度、そして優れた耐熱性を同時に満たすため、材質にはPC(ポリカーボネート)を採用しています。
本製品は、内部を光が通過するという特性上、レンズ同様に「気泡(ボイド)」や「異物」の混入が一切許されない、極めて厳しい外観・内部品質が求められる光学部品でした。特にPC樹脂は粘度が高く、成形時にガスを巻き込みやすいため、製品内部に気泡を発生させずに充填する技術が大きなハードルとなっていました。
当社では、気泡の発生を根本から抑制するため、金型設計において徹底した「ガス抜き」の工夫を施しています。さらに成形工程では、緻密な条件管理のもとで「高圧成形」を実施し、樹脂内部の微小な空隙を押し潰すことで、内部欠陥のない極めて均質な肉厚成形を実現しました。また、光の乱反射を防ぎ、透過率を最大限に高めるため、金型のキャビティ(製品部)面には精密なミガキ処理を施し、鏡面のような平滑な外観に仕上げています。
材料選定のメリットを最大限に引き出し、高度な金型排気設計と成形技術の融合によって、気泡や異物のない、極めて高い透明度と光学性能を備えた製品を安定して供給しています。
